【対策あり】大学入学共通テスト情報I対策について塾目線での懸念点3つとは?

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突然ですが、私はこのように感じています。

コトゼニ
コトゼニ

情報Iの対策について心配が尽きない…。

と。

生徒
生徒

情報Iが受験に必要になったけど学校が対策してくれるから安心だよね?

このように、高校がきちんと入試対策として情報Iの対策を準備してくれていれば全く問題ないのですが、

これまで様々な生徒の入試アドバイスを行ってきた経験から、情報Iの受験対策について「学習塾目線で心配なこと」があります。

それは

  • どれだけの対策の時間を取れるのか
  • 1年次でしか「情報」の授業を行わない学校も多く、非効率な受験勉強スケジュールにならないか
  • そもそも指導できる先生がいるのか

という3点です。

この中で一つでも「気になる」点がある人は、なぜこの3点が塾目線で考えた時に懸念点になるのか、学習塾業界で10年以上勤めている私が、懸念点になる理由を解説しますので、ぜひこの記事を読んで理解していただきたいです。そうすることで効率的な受験勉強の計画を立てる参考になるでしょう。

ぜひ最後まで読んでください。では早速見ていきましょう。

大学入試センターが国公立大学の入試において、情報Iを原則必須とする方針を発表してから情報Iを利用すると発表する大学も徐々に多くなってきました。例を挙げると

  • 旭川医科大学
  • 帯広畜産大学
  • 室蘭工業大学
  • 東京大学
  • 群馬県県民健康科学大学
  • 静岡大学
  • 大阪大学
  • 三重県立看護大学
  • 九州大学
  • 九州工業大学
  • 福岡県立大学
  • 長崎大学

です。私立大学では早稲田大学が発表しています。(いずれも2022年7月時点)

2022年の時点でこれだけの大学、国公立大学が発表しているので、これからもっと増える可能性はあります。そうするとやはり情報Iの対策は英数国理社と同様に、入念に行う必要があるのです。

どれだけの対策の時間を取れるのか

受験に必要な科目が増えた分、対策の時間を確保する必要があります。

これまで高校3年生のI年間を受験対策に充てていたとすると、1年間で5教科分の対策を行えば良かったですが、1教科増えることになります。そうすると自然と1教科あたりに充てられる時間が短くなってしまいます。

前もって事前に計画立てないと、「受験間際まで範囲が終わっていない」ということも起こり得ます。

生徒
生徒

受験直前にまだ範囲が終わっていないなんて…不安だよ。

このようなことにならないように、対策にあてる期間をこれまで以上に確保する必要があることを覚えておいてください。

1年次でしか「情報」の授業を行わない学校も多く、非効率な受験勉強スケジュールにならないか

河合塾が公表した新教育課程調査結果によると、多くの公立高校では、「情報I」を学ぶのは1年生の時のようです。

(参考)河合塾「新教育課程調査結果」

学習指導要領によると、目安単位は「2」なので、週に2回の授業で、1年生の間に情報Iを履修完了させる計画になっているようです。

ただ、実際に受験するのは3年生の冬。間の2年生の間に英数国理社は学び続けるのに、「情報I」は学ばないことになる可能性があります。

そうすると本格的な受験対策を始める頃(例えば3年生に進級する春ごろ)に、「情報Iの内容を思い出す」という1からやり直すことになるのです。

先ほど述べたように、対策する科目数は増えており、ただでさえ時間的な余裕は無くなる傾向にあるのに、せっかく1年生で学んだ内容を再度1から学び直してたら非効率になりますよね。

このように、1年生の間しか学ばないのであれば、それを踏まえて受験勉強計画を立てる必要がありますので、その点も覚えておいてください。

そもそも指導できる先生がいるのか

「情報」を指導できる教員が不足しているという事実があります。

文部科学省の調査(令和2年実施)し各都道府県の教育委員会に通達した資料(令和3年)によると情報科を指導している教員5,072人のうち、臨時免許状で指導している教員が256人、免許外教科担任が954人、計1,210人が普通免許状を持たず担当することになるという苦しい現状があります。

(参考)(別紙1)高等学校情報科担当教員の専門性向上及び採用・配置の促進について(通知)

高等学校情報科担当教員に関する現状について
(別紙1)高等学校情報科担当教員の専門性向上及び採用・配置の促進について(通知)より
臨時免許状

臨時免許状は、任用者または雇用者(以下、「任用者等」)が「普通免許状を有する者を採用することができない場合に限り」検定により授与されるものです。

免許外教科担任制度

中学校、義務教育学校の後期課程、高等学校、中等教育学校、特別支援学校の中学部若しくは高等部において、当該学校の普通免許状を有する教員に他の教科を担当させることを特別に認める制度

またその先生がこれまで多くの受験生を受け持ち、受験勉強について深く理解されているかという点も気になる点です。

先生方も「情報I」が初めて受験科目になるということで、熱心に研究をされているかと思いますが、いずれにしても「初めてのこと」なので、どのように行うべきか試行錯誤を繰り返すことになります。

このように、情報Iの科目について受験指導慣れしている教員がいないという点も知っておきましょう。

対策はどうすれば良い?

2年生の間が勝負。夏休みや冬休みを有効活用して勉強しよう

1年次に学んだことを忘れてしまわないように、夏休みや冬休みといった長期休暇の期間を使って情報Iの総復習を行いましょう。

学んだことを全て忘れてしまって3年生を迎えるのか、少しでも覚えたまま3年生になるのか、どちらが受験勉強の観点から有利かというのは言わなくてもご理解いただけますよね?

2年生は中だるみしやすい学年ですが、ここが勝負です。しっかりと復習するように心がけましょう。

ワンランク上を目指すなら資格取得もあり。

情報Iで学んだことを活かして、自分の力にしたい、もっと自信をつけたいという場合は、資格取得を目指すこともおすすめ。特におすすめなのが「ITパスポート」という資格です。

その理由は

  • 試験範囲が学習指導要領改定に合わせて改訂された。出題範囲も情報Iの内容と似ている点が多い。
  • 対策講座やテキストが豊富

だからです。

一般的に合格するために必要な勉強時間は100時間と言われているので、高校生の間に取得するには工夫が必要ですが、対策テキストなどが多くない情報Iを勉強するには最適な資格と言えるでしょう。

まとめ

懸念点を理解して、早くから対策できるように準備しよう

塾目線から情報Iの対策について懸念に思う点を3つ紹介しました。

それぞれの懸念点をしっかり理解して、高校3年生になってから焦ることのないように早い目から対策できるように準備しておくことが大切です。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

それではまたここで会いましょう!

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