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「情報1」の対策にITパスポートがおすすめですよ!
当ブログで、これまでこのようにお伝えしてきました。
その理由の一つに「試験範囲が似ている」ということがあります。
でも、
実際、どれだけ似ているのさ?
という疑問を抱いてもおかしくありません。
そこで今回は、「試験範囲」という点に絞って詳しく見ていきましょう。
この記事では
- ITパスポートが情報1の範囲の共通点を知りたい
- 結局、ITパスポートは情報1の対策に有効なのかを知りたい
- ITパスポート試験対策を情報1の対策へ活用する方法を知りたい
どれか一つでも当てはまる人はぜひ読んでみてください
学習塾業界に10年以上勤め、学習塾で「情報」も指導する筆者が、ITパスポートの試験範囲と情報1の範囲が似ていると言える理由をお伝えします!
ぜひ最後まで読んでみてください!
- 教育業界・学習塾で10年以上勤務。
- 500人以上の生徒に学習・進路指導
- 指導した受験生の合格率 94.7%
- 学習塾で「情報」科を指導・プログラミングの講師
- 「X」で情報Ⅰの語句チェック配信中(@kotozeni)
目次
まずは、ITパスポートについておさらいです。
ITパスポート試験は国家試験である情報処理技術者試験の1つで、働く人が共通で備えておきたいIT(情報技術)と企業活動に関する知識が幅広く問われます。情報技術社試験はたくさんありますが、ITパスポートではITに関する基礎的な知識が問われます。
ITパスポートは以下の3つの領域が範囲となっています。
- ストラテジ系 (【分類】企業と法務、経営戦略、システム戦略)
- マネジメント系(【分類】開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント)
- テクノロジー系(【分類】基礎理論、コンピュータシステム、技術要素)
ストラテジ系は企業活動を行う上での基礎知識、例えば
- AI
- IoT
- 株主総会
- 労働基準法
- PL(損益計算書)
- BS(貸借対照表) 等
といった人事・経理的な単語まで学びます。
マネジメント系では、システムの開発における基礎的用語を学びます。
- 要件定義
- 単体テスト
- 結合テスト 等
そしてテクノロジー系では幅広いITに関する知識・基礎用語を学ぶ内容となっています。
- コンピュータの5大装置
- プログラミング
- 配列
- 変数 等
社会の変化に適応して、範囲のシラバスは更新され続けており、新しいテクノロジー・ビジネス用語などもシラバスの改訂に伴い追加されています。そんなシラバスが2022年4月にも変わりました。
ITパスポートは2022年4月より新しい試験範囲「シラバスVer6.0」が適用されています。
このシラバスで、高校の「情報1」に基づいた内容に関する用語や知識が新しく追加されました。
硬い文章が並んでいますが、要は、
高校で情報1が必修になり、学校現場では、ITに関する教育をより深く実施しているのでITパスポートもそれに合わせて範囲を修正します
ということです。
具体的には
- 情報デザイン
- データの利活用
- 擬似言語(プログラミング的思考力のこと)
が加わりました。いずれも情報1の範囲になっている箇所です。
このように、高校の「情報1」が必修化されることに伴って、シラバスが改訂されることになったのです。
では実際に情報1との関連度合い(重なり)を確認していきましょう。
学習指導要領で定められた情報1の範囲は以下の4つの領域で構成されています。
- 情報社会と問題解決
- コミュニケーションと情報デザイン
- コンピュータとプログラミング
- 情報通信ネットワークとデータの活用
実際に情報1で重要となりそうな語句がITパスポート対策テキストで登場しているかを確認してみました。
ITパスポート対策用のテキストにも種類があり、頻出単語を中心に掲載しているものや、根本的理解を進める本、さまざまあります。
一方で教科書も(今回の調査は参考書をもとに実施しましたが)、教科書会社によって収録単語が微妙に異なるので、範囲の完全一致は難しいです。
しかし、図を見ていただければお分かりの通り、ほとんどの語句がITパスポートのいずれかの領域で出題されており、ほぼ網羅できている状況です。
出題されていない単語の中には、「モラル」や「リテラシー」といった、高校生になるまでに習っている(知っている)単語もありますので、敢えて「IT系の試験のテキストに載せるまでもない」という単語なのかもしれません。
これらを見ると、やはりITパスポートの範囲と情報1の範囲は重複していると言っても良いでしょう。
情報1の対策として、ITパスポートを活用するメリットは「問題演習の場として活用できる」ことです。
現時点の情報1の懸念点として、
「教材やテキストが少なく、問題演習を確保できない」
という点があります。アウトプットする機会が無いのが現状で、知識の定着を図りにくいという点が挙げられます。
その点、ITパスポートは書店に並ぶ対策テキストも多く、長年の積み重ねがありますので問題の種類も豊富です。
インターネットにはITパスポート過去問道場もありますので、一問一答形式でも腕試しとして利用することができます。
上記のように範囲が似ているため、問題演習量を確保する手段としてITパスポートの勉強をするのは有効でしょう。
一方で、デメリットとしては、「範囲が広すぎる」ということが挙げられます。
マネジメント系の領域もそうですし、それ以外の領域においても「情報1」の範囲を超えた単語がITパスポートでは出題されています。
その全てを覚えよう、身につけようとすると、負担が大きいのも事実です。
限られた大学受験本番までの期間の中で、出題範囲外のことを身につける余裕がない場合には逆効果になる可能性も残ります。
そのため、範囲が広すぎることがデメリットと言えるでしょう。
資格を取得せずに勉強する人は、下記の記事をぜひ読んでみてください。「情報」の対策やオススメ参考書を紹介しています!
範囲が広いですが、問題演習する意味では非常に魅力的とも言えます。そのため、活用するには具体的にどのようにすれば良いかを紹介します。
情報1の問題演習としてITパスポートの勉強やアウトプットを活用する場合は、マネジメント系分野以外で行いましょう。
先ほども紹介したITパスポート過去問道場では分野を指定した特訓も可能です。
活用しても良い範囲◯
- ストラテジ系 (【分類】企業と法務、経営戦略、システム戦略)
- テクノロジー系(【分類】基礎理論、コンピュータシステム、技術要素)
活用しないで良い範囲×
- マネジメント系(【分類】開発技術、プロジェクトマネジメント、サービスマネジメント)
ストラテジ系やテクノロジー系の問題演習を積むだけでも、結果的に「情報1」の問題演習を行なっていることにつながりますよ
ITパスポートの資格は大学卒業後、就職する際にも有効なので、いっそのこと資格取得を目指すのも一つです。
合格するのは決して簡単ではありませんが、高校生の合格事例もありますし、情報やテクノロジー系の勉強が好きだ、もっと知りたい!という人は是非チャレンジしてみて欲しいです。
きっと、その合格体験が自信につながり他の教科にも良い影響を与えてくれるでしょう。
ITパスポートの試験範囲と情報1の指導範囲が似ている理由、ITパスポートの勉強が情報1の対策になるのかを解説しました。
結論としては以下のようになります。
- 情報1で出題される語句はほとんどがITパスポートの範囲と重なっている
- 情報1の演習量確保は現時点では難しい。一方、ITパスポートの問題演習は豊富なので活用できる
- 情報1の範囲外の分野もITパスポートには含まれるので、情報1の対策として活用する場合、分野を指定して活用する必要がある
ITパスポートは確かに難しいですが、情報1の対策教材が揃っていない現時点だからこそ、対策の一つとして活用することをオススメします。
情報1と重なっている範囲、そうでない範囲をしっかり分別して、問題演習に活用して早期から「情報」の対策を始めてみましょう。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
それではまたここで会いましょう!
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