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数学と情報Iにつながりがあるって聞いたけど本当?
数学のデータの範囲って難しいからなんか嫌だな
高1の間から入試に関しての情報を収集しておきたいな
今回は、このようなお悩みがある方に向けた内容になっています。
4月に入学して、高校にも慣れてきて、すこーしずつ、勉強以外のことにも夢中になり始める時期。
保護者としては、
部活も良いけど、受験を考えたら勉強もして欲しいな
私(保護者)だけでも入試のことを知っておいて準備しておこうかしら
というふうに考えてしまうもの。
入試への準備は早いに越したことはない!
だからこそ、今回は先もって知っておきたいこととして
情報Iと数学のつながり
について
学習塾業界で10年以上勤める筆者が解説します。
この記事を読めば、
数学の特定分野と情報Iの特定分野の関連性がわかり、
生徒本人が勉強に意欲が出て時に、アドバイスしやすくなります。
生徒本人としても、つながりを知れば効率的な学習につながりますよ
- 大学入試対策について情報を集めたい人
- 「数学I」が苦手と感じている人
- 「数学」と「情報I」がつながっているイメージが湧かない人
どれか一つでも当てはまる方はぜひ読んでください
\この記事でわかること/
- 「数学」と「情報I」がつながっている理由・分野
- つながりを知った上でチェックしておきたいこと
この記事を読んで、入念な受験対策の準備を少しずつ始めていきましょう!
ぜひ最後までお付き合いください♪
目次
数学との関連は強くなっている
学習指導要領の改訂からもその傾向が見える
2022年度から新しい学習指導要領が適用され、新しい範囲での学習が始まっていますが、
実は、これまでも「データの分析」という範囲は数学Iで設定されていました。
そして、大学入学共通テストにおいても一つの大問として出題されていました。
同様に、教科としての「情報」もあり、大学入学共通テストでは出題はなかったものの、高校で学ぶ教科としてラインナップされていました。ですので、数学との関連が無かったわけではありません。
しかし新しい学習指導要領では、その特徴として
- 「情報1」が必修化。大学入学共通テストにも教科として加わる
- 数学においては、「数学B」で「統計的な推測」分野が加わり、代わりに数学Bの代表的な範囲であった「ベクトル」が数学Cに移った。
ということが挙げられます。
これは、
情報1の学習目的「データを活用して問題を解決できるようになろう」という狙いを反映していると言えます。
そもそも、改訂にあたって、前回の内容を振り返った時に以下のような反省点がありました。
- (前回の学習指導要領を)施行してから、社会全体の状況が変わっていき、情報技術の進化が目覚ましく、生活の中で活用することはもはや必須。そのための「情報」という科目は、設置されていたけども、内容が物足りなかったのではないか。
このような反省から、今回の改訂においては、
- どんどん変化していく情報社会の中で、新しい時代に対応する人材になるために、情報技術を活用しながら、思考力・判断力を身につけて社会の問題解決へ繋げよう。そのためには情報技術を身につけ、情報発信する際の知識と教養を身につける必要がある。
という考えのもと、改訂が加わっています。
つまり、
社会において、情報技術を活用しながら問題解決につなげる、その一つの方法として、
実社会でも当たり前になってきている、データを活用・分析して問題を解決する、その能力を養おう!
という目的を「情報I」は持っています。
ただ、データ活用して問題解決を図るには、分析・統計学の知識が必要。ではどこで分析・統計学を学ばせるのか。
これまでも数学でデータの活用を扱ってきた。それならば、数学で範囲を拡大させよう。
ということで、数学Iや数学Bにおいて、
他の分野と同じくらい重要な単元として位置付けて、データ分野の重要度を上げよう。
しっかり統計学に関することを学ぶような学習内容(カリキュラム)にしよう
というように変化しました。
数学は「情報」という教科の重要度が上がったことや、その学習目的である、「情報技術を使ってデータ分析という方法を用いて問題解決する」「そのための知識や方法を学習する」ために、データ分野を拡大することになったのです。
もっと砕いて言うと、
「情報」の重要度が上がった(大学入学共通テストに加わるくらい重要な教科として位置付けられた)ことで、
数学は「データ分野を拡大し一つの重要な単元として位置づける」という変化を加えることになりました。
これは数学と情報が連動しているということに他なりません。
そのため、情報Iと数学の関連は以前よりも強くなっていると言えるのです。
文部科学省が出している資料にも数学との関連が深いことが書かれている
先程のブロックで説明したことに関連する記述が、文部科学省が出している、「情報I 教員研修用教材」にも書かれています。
統計的な内容については,中学校数学科の領域である「Dデータの活用」を踏まえて扱うとともに,高等学校数学科の「数学Ⅰ」の(4)「データの分析」との関連が深いため,地域や学校の実態及び生徒の状況等に応じて教育課程を工夫するなど,相互の関連を図ることが大切である。
【高等学校情報科「情報Ⅰ」教員研修用教材(本編)】表紙・はじめに・目次・序章(ハイライトは筆者)
ここからもわかるように、情報Iの「データの活用」分野は数学とのつながりが深いのです。
数学Iと情報Iの範囲のつながり 具体例
では実際にはどういった内容が重複していたり重要になったりするのでしょうか。
具体例を見てみましょう。
今回は以下の教科書を参考にしました。
- 情報I:実教出版
- 数学I:東京書籍
用語など
まずは、登場する用語を見てみましょう。
例えば、情報Iの「データ活用」の範囲では
- 中央値・分散・標準偏差:データの分析における統計処理などに用いる値として
- 相関(相関関数):データを分析して関係性を探る指標として
- 箱ひげ図:データを分析し可視化する方法として
が登場します。
これらは、数学Iの「データの分析」範囲でも登場して、その算出方法を学びます
データを分析する際によく使われる代表値や、データをただの羅列にするのではなく、分析しやすいように形を整える方法(箱ひげ図や相関を出すなど)があることを数学では学ぶのです。
学習のねらいの違い
数学では、代表値などの用語・その算出方法などを学びます。
一方の情報Iはどのようなことを学ぶかというと、
実際に表計算ソフトなどを使って、代表値を算出したり、相関を出したりするといった実用する力
を学びます。
(例えば、関数を表計算ソフトで関数を用いて中央値を求める、など)
数学はデータ分析の「座学」、情報Iでは「実技」みたいなイメージです
つまり
- 数学1:理論、値の算出方法(式・解き方)
- 情報1:表計算ソフトなどを使って、自分で算出する(実践する)力を養う
ということです。
そのため、実技で、使いこなす力をつける(情報Iで)ためには、
(数学で)理屈を理解している方が、より理解が深まるということです。
つながりを分かった上でどうしたら良い?チェックしておくこと
数学Iは高校1年生の時点で学ぶ科目でありますが、学校によって、進度に差があるため、
高1の9月・10月時点で既に「データの分析」範囲を学習している学校もあればそうでない学校もあるでしょう。
ただ、数学と情報Iの関連を考慮して、
既に習った人も、これから学ぶ人も以下の点には気を付けておきましょう。
- それぞれの値や用語の意味を理解し説明できるか
- 教科書の演習問題を解くことができるか
授業時間や回数には限りがあるので、「情報I」の授業(実技)で、分析や統計学に関する用語の理論や理屈を教える時間を確保しない(数学で学んでいる前提で進める)ことも考えられますので、
数学で学んだら、しっかりと復習して理解を進めておくようにしておきましょう。
まとめ
情報Iと数学Iの単元的な繋がりについて解説しました。
- 情報Iの「データの活用」分野と数学Iの「データの分析」分野は関連が強い
- 学習指導要領の改訂によって情報Iの重要度が上がったことにより数学もデータ分野を拡大するという変更が加わったことからもつながりの強さがわかる
ということでした。
また学び方の違いとしては
- 数学I:必要な用語やその値の特徴・理論・算出方法(座学)
- 情報I:統計や分析に必要な値を表計算ソフトなどを用いて自分で算出できるようにする(実技)
があります。
受験勉強を進める上で、効率的な勉強は必須です。
教科を跨っても、単元のつながりを知っていれば効率的に勉強を進めることができます。
データ活用・分析の分野は重要な単元ですので
これを機に数学も情報もしっかり理解していきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
それではまたここで会いましょう!
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