塾の体験授業のポイントと落とし穴(実例付)【塾長が直伝】

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保護者
保護者

やっぱり塾を選ぶときは無料体験授業を踏まえて決めないといけないよね…

保護者
保護者

体験授業を全部受け終えないと入る塾を選ぶのが不安…

という不安を持つ方にピッタリな記事となっています。

一度塾に通わせて点数が上がらなかった経験があれば、次の塾を選ぶときに「同じように失敗したくない」と思いますよね。

さらに受験生の場合、一大勝負ですから、失敗できない!という気持ちは一層強くなりますし、「この塾に預けて良いのか」と、塾選びにはより慎重になるもの。

成績を上げて志望校へ合格するための学力を養うために塾に通うので、その核となる「授業」の品質は最も気にすべきです。そしてそれを体感できるのが「体験授業」ですから、利用しないのは勿体ない!と言えます。

コトゼニ
コトゼニ

だからと言って、体験授業を受けすぎるのはよくありません。

それは逆効果になってしまうからです…。

そこで今回は、学習塾業界に10年以上勤め、500人以上の生徒を指導した筆者が、

体験授業で見るべきポイントを紹介します。

さらに私がこれまでに担当した無料体験を重視するあまり失敗していたご家庭の例を紹介し、体験授業の落とし穴を紹介します。

この記事を読めば、塾を活用して成績をあげられる可能性がより一層アップするでしょう。

保護者
保護者

塾選びに失敗したくない…!

という方はぜひ最後まで読んでみてください!

本記事の信頼性

この記事の信頼性
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コトゼニ(@kotozeni
  • 教育業界・学習塾で10年以上勤務。教員免許状所持
  • 500人以上の生徒に学習・進路指導:合格率 94.7%
  • プロ家庭教師・小学校学習支援サポーター、校内予備校の教室長
  • AIツールやオンラインでの豊富な指導経験を持つ
  • 不登校傾向のある生徒やギフテッドの特徴を持つ生徒も指導中

無料体験授業で確認するのはこの1点

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無料体験授業で確認するべきなのは「講師(先生)との相性」。この1点です。

もう少し具体的に言うと

  • 質問しやすいか
  • わかりやすいか
  • 子供をやる気にさせてくれるか

です。

これらを満たす先生とは「相性が良い」と言えるでしょう。

順に詳しく紹介します。

質問しやすいか

一つ目は「質問しやすいか」という点です。個別指導形式の授業ではハッキリ言って「質問しづらい」先生では成績は上がらないことがほとんどです。

コトゼニ
コトゼニ

質問しやすいスタイルが個別指導の売りなのに、それを活かせない先生とは相性が良いとは言えないでしょう

集団指導の場合では、講義中に質問しづらいかもしれませんが、講義の前後で質問できることが多いです。そういった時間にも「気軽に質問できる」先生の場合だと安心できますよね。

そもそも質問をする部分は「まだ理解できていない点」ですから、そのまま放置していても成績が上がりません。ですから、先生に質問して解決することが大事です。

生徒
生徒

それはわかっていても先生に質問するのって勇気が必要なんだよ

という気持ちになりますよね。だからこそ、必要以上に勇気を振り絞らせたり緊張させたりしない、少しでも質問しやすい先生の方が良いのです。

わかりやすいか

二つ目は「わかりやすいか」という点です。そもそも授業がわかりにくければ、やる気がなくなってしまうからです。

たとえば、難しい単元でも

  • 噛み砕いて、わかりやすい言葉で説明してくれる
  • 身近な例を用いて、腑に落ちやすい説明をしてくれる

といった授業であれば、わかりやすい授業になるよう工夫を実施してくれていると言って良いでしょう。

高学歴の先生だから必ず良いというわけではない

注意しておきたいのは、「高学歴の先生だからわかりやすい」と必ずしも言えないという点です。

個別指導塾などでは大学生の先生が多く、通っている大学や高校はその先生自身の学力に比例していることが多いです。そのため、つい「高学歴の先生ほどわかりやすく教えてくれるのではないか」と感じてしまいますが、必ずしもそうではありません。

高校生でやっとわかるような難しい言葉は中学生は理解できないのと同じで、子供の現時点の学力に合わない先生の場合は、却ってわかりにくくなるので気をつけましょう。

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子供をやる気にさせてくれるか

最後の観点は「子供をやる気にさせてくれるか」です。

なぜならば子供がやる気になれば、塾の授業以外の時間でも自発的に勉強に取り組むようになり、成績が上がりやすくなるからです。

たとえば、

  • 子供が褒めてくれることが多い
  • 授業を終えると「できるようになった」ことが増えた(授業の内容をしっかり理解した)

たった1回の体験授業であっても、こういったことを満たす先生ならば「入塾後にも子供のやる気にさせてくれる」可能性が高いです。

そのため、体験授業後に上記のことがあったかどうかを振り返るようにしましょう。

上記のように、

  • 質問しやすいか
  • わかりやすいか
  • 子供をやる気にさせてくれるか

を満たしていれば子供との相性が良いと言えるでしょう。

そのため、無料体験を通してこれらの観点でチェックするようにしましょう。

【失敗から学ぶ】無料体験授業を受けすぎる落とし穴

落とし穴

過去に、受験学年(中学3年生)で入塾相談したそのご家庭のお母さんは

保護者
保護者

昨年、転塾の際に塾選びに失敗した

とお話しされていました。

詳細は割愛しますが、話を聞いて整理していくとその理由は、「無料体験授業を多く受けていたから」でした。そのご家庭では5つ程度の塾を同時に比較検討し、そのすべての体験授業に参加したのです。

一見、無料体験授業を多く受けて複数の塾を比較することは何ら悪いことのように思えません。

しかし、そこには落とし穴がありました。

それは無料体験授業を受けすぎると「塾選びに時間をかけ過ぎてしまう」ということです。

塾選びに必要以上に時間をかけると却ってデメリットが生じてしまうのです。

次項から失敗談を元に分析した、無料体験授業を受けすぎることの盲点をお伝えします。

無料体験授業を受けすぎると逆効果な理由

悩み

無料体験授業を受けすぎると逆効果になってしまう理由は先にも述べましたが「塾選びに時間をかけ過ぎてしまう」からです。

ではなぜ塾選びに時間をかけ過ぎてしまうと良くないのでしょうか。その理由は

  • 管理が大変になるから
  • 他の生徒たちはどんどん先の単元を進めているのに自分は進められないから

です。詳しく解説します。

管理が大変になるから

一つ目の理由は「管理が大変になる」からです。

多くの塾を比較し、そのどれも無料体験授業を受講していれば、日程調整が大変になるばかりか

  • どの塾でどんな話(どういう相談)をしたか
  • どの塾でどのような提案があったのか

という指導する上で重要なことも、ごちゃごちゃになり整理が難しくなります

さらに、どの塾も「良い部分」「イマイチな部分」が見えてしまい、判断基準すらブレてしまうことがあるのです。

コトゼニ
コトゼニ

日程を詰め過ぎても生徒自身が体力的に大変になりますからね

このようになると、話がまとまりにくくなったり、判断ができなくなったり塾選びに時間がかかってしまうことになります。

他の生徒たちはどんどん先の単元を進めているのに自分は進められないから

二つ目の理由は、「他の生徒は先々の内容を進めているのに自分は進められないから」です。

多くの場合、無料体験授業は1回がほとんど。キャンペーンなどで最長4回などもありますが、わかりやすさを比較するために「体験授業で受講する単元は同じ」にすることが多いでしょう。

コトゼニ
コトゼニ

同じ単元、もしくは似た単元でないと指導のわかりやすさが比較しづらいですからね。

週に1回体験授業を受講したとしても4つ程度の塾を比較検討するとなれば、1ヶ月近く時間を要します。

1ヶ月間という時間は

  • 1つの科目で2つ3つの単元を進めることができる
  • 単語などの暗記系は200〜300語を覚えることができる

ほどの期間です。

それほどの時間を、既に塾に通っている生徒は有効に使うことができるのに、無料体験授業に集中していると1ヶ月近くずっと同じ単元を繰り返すことになってしまいます。

コトゼニ
コトゼニ

意外とこういったところから差が出てしまうんです…

勉強をする上では予習が大事であること同様に、受験は前倒しが非常に重要です。1ヶ月とは言え、この期間の差を埋めるのが大変です。この差を埋めるのに余分に費用がかかってしまうのです。

このように無料体験授業を受講しすぎると、他の生徒との進度に差が出てしまうため、逆効果になってしまうのです。

コトゼニ
コトゼニ

「塾を選ぶこと」がゴールではありません

失敗しないために基準を整理しておく

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では上記のように「つい無料体験授業を多く受講してしまって時間を無駄にする」ということを避けるために、どうすれば良いのでしょうか。

保護者
保護者

とは言え、塾選びは雑に決めたくはない。じっくり慎重に考えたい。

という気持ちもわかりますし、じっくり考えるのは必要です。受験生であってもなくても貴重な時間を塾を利用して勉強するのですから「塾に通った成果」を感じられるように納得した上で選んでほしいと思います。

そのためには基準を決めておくが大事です。

具体的には以下の観点について、あらかじめ整理しておくと良いでしょう。

  • 方針(塾に通う目的)
  • 指導形式
  • 教室環境・集中できる環境か
  • 合格実績

より詳しく紹介します。

方針(塾に通う目的)

一つ目は「方針」です。言い換えると「なぜ塾に通うのか」です。

受験合格のために

  • ハイレベルな問題にどんどん挑戦できる環境に身を置きたい
  • 勉強に加えて塾が持つデータを参考にしながら進路選びにも役立てたい
  • 弱点補強をしたい

どれが自分の目的・ニーズに近いでしょうか。

これらのように、塾に通う目的をあらかじめ明確にしておきましょう。

目的を明確にしておくと、次の指導形式も自ずと適したものを選ぶことができるでしょう。

指導形式

2つ目は「指導形式」です。

塾の指導形態は大きく分けて

  • 集団指導
  • 個別指導

の2つに分かれます。

さらに集団指導の中でも「予備校」を含めたり、個別指導の中でも「映像形式授業」を含めると

  1. 予備校
  2. 映像形式授業
  3. 集団指導
  4. 個別指導

の4つに分けることができます。

たとえば、塾に通う目的が「弱点補強」なのであれば、「個別指導」。大学入試に特化した専門知識をもとにハイレベルな事業を受けたいのであれば「予備校」など、それぞれのニーズに適した指導形式を選ぶようにしましょう。

▶︎それぞれの指導形式の相性の良さはこちらの記事でも紹介しています。

関連記事

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教室環境・集中できる環境か

3つ目は教室環境や集中できる環境かという点です。

  • 自宅では集中できないから自習室が使いやすい塾が良い
  • 駅から近いところ/自宅から近いところが良い

など教室の立地や設備に関すること、そして

  • 自習室も含めて集中できるか
  • 低学年の生徒たちがいて騒がしくないか

などは実際に校舎へ見学や入会面談などで訪れた際に確認するようにしましょう。

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合格実績・入試に関する知識

最後は「合格実績」です。

グループで展開している塾の場合は合格実績がグループでの実績として公表されていることが多いため、「通いたい校舎」の実績を注視するようにしましょう。

その校舎に通っていた生徒の合格実績はほどんどの場合、校舎内に掲示しています。ですので入会面談などの際に確認するようにしましょう。

さらに、面談では教室長や面談担当者の入試に対する知識も確認すると良いでしょう。

そのため面談で「地域や通っている学校に根ざした情報」「自分の知らない情報」を提供してくれるかどうかを判断基準に置いて良いでしょう。

基準を持った上で2〜3つの塾で比較

紹介した基準をもとに塾選びの検討を始め、基準を満たす2つ、ないしは3つの塾を通う候補としておくと良いでしょう。

その上で、それぞれ無料体験授業に参加し、先にお伝えした観点を満たす塾を選び出すようにしましょう。

コトゼニ
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基準を決めておくと「あとは授業に納得できれば入塾」という状態で待つことができるのです

初回の面談から2週間程度で入塾まで運ぶのを、入塾にかける時間の目安にすると良いでしょう。

▶︎こちらの記事でも詳しく紹介しています。

eyecatch-3232v2【大学受験の塾選び方法】失敗しない6つの観点と3つの注意点

まとめ

塾選びする際の体験授業で確認すべき点と「体験授業を受けすぎる落とし穴」について紹介しました。

体験授業の際に確認すべきは「講師との相性」であり、それは

  • 質問しやすいか
  • わかりやすいか
  • 子供をやる気にさせてくれるか

の3点です。

さらに、体験授業を受けすぎると「時間をかけ過ぎる」ことになり

  • 管理が大変になる
  • 既に通っている生徒との差につながる

これらの点から避けるようにしましょう。

そのためにも

  • 方針(塾に通う目的)
  • 指導形式
  • 教室環境・集中できる環境か
  • 合格実績

についてはあらかじめ整理しておくと、悩み過ぎずに済みますよ。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

それではまたここで会いましょう!

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