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大学入学共通テストで「情報」が加わるけど、難しくなるのかな?
2025年度の大学入学共通テストから新たに「情報」が科目として追加されますが、
難しいの?簡単なの?
その難易度は気になるもの。
現時点で公表されている情報と先日公表された試作問題から
筆者は
初年度の難易度は「標準」だろうと予測しています!
そうは言っても
2025年って結構先のことだよ。
気が早すぎるよ!
と思われるかもしれませんが、
こういうのを予測するのもいつもと違う刺激になって良いじゃないですか!
ということで、今回の記事では
2025年度から試験科目に追加される「情報」科の初年度の試験の難易度について予測し、
そのように予測できる理由を
学習塾業界で10年以上勤める筆者が解説します。
この記事を読めば、初年度の難易度が「標準」と予測した意味や理由がお分かりいただけるかと思います!
- 大学入学共通テスト「情報」科の初年度の難易度が気になる人
- 「情報I」を難しく感じて苦手意識があるため、気持ちが楽になる話題が欲しい人
どれか一つでも当てはまる方はぜひ読んでください
ぜひ最後までお付き合いください♪
⚠️注意⚠️
この記事は現時点(2022年11月16日の執筆時点)で公表されている資料及び過去のセンター試験や大学入学共通テストの平均点推移や筆者の学習塾での指導経験を総合して、独自に予測するものです。
難易度や当記事を読んだ受験生の試験結果を保証するものではありません。
- 教育業界・学習塾で10年以上勤務。教員免許状所持
- 500人以上の生徒に学習・進路指導:合格率 94.7%
- プロ家庭教師・小学校学習支援サポーター、校内予備校の教室長
- AIツールやオンラインでの豊富な指導経験を持つ
- 不登校傾向のある生徒やギフテッドの特徴を持つ生徒も指導中
【予測】初年度の難易度は…
早速、結論からお伝えすると
初年度の「情報」科の難易度は「標準」であると予測できます
よかった!難易度が高いわけじゃないんだ!!
と喜びたくなる気持ちもわかりますが、
でもそもそもどういった尺度で考えれば良いのか?
という疑問もあるかと思いますので、
難易度が標準と予測できることを説明する前に、
- そもそも難易度はどのようにして測られているのか
- 難化・易化するとはどういうこと?
ということから紹介していきます。
そもそも難易度はどのように測る?
難易度の尺度は受験生の平均点
大学入学共通テストも改称前の大学入試センター試験においても、難易度を測る尺度は、受験生の「平均点」です。
- 平均点が(大学入試センター側が基準とする)目標平均点と比べてどうなのか
- 前年の結果(平均点)と比べてどうなのか
を比べて、大手の塾を中心に「難化した」、もしくは「易化した」と分析します。
出題者が基準とする目標平均点は
大学入学共通テストを実施する(出題者)側は、
受験生の目標平均点を
50%(の得点率)
に設定しています。
例えば、100点満点の科目であれば、50点、
200点満点の科目(国語)であれば、100点前後になるように問題の難易度を設定しています。
ちなみに、改称前の大学入試センター試験の頃は、目標平均点は60%でした
平均点が下がる時=難化したと言われる時の特徴
過去の事例から難化する傾向に多いのが、
- 形式が変わったとき
- 前年度が易化した(=平均点が高かった)とき
- 思考力を問う問題・考察問題・単元(教科)融合問題が多いとき
上記に当てはまる時です。
順に見ていきましょう。
難化する傾向① 形式が変わったとき
大手予備校や学習塾に通えば、予想問題があったり、模擬試験などで本番さながらの環境や問題を解くこともできますが、基本的には、当たり前ですが受験当日の問題を事前に見ることはできません。
大学受験においては、受験生は受験当日までに過去問を何度も解いて、その科目の問題傾向と解答にかける時間配分も身体に馴染ませて当日に臨むことが一般的です
ですから、過去問と出題形式が変わっていると、当日に急に対応するしか方法がなく、落ち着いて解答できなくなります。
そのため、出題形式が変わった時には平均点が下がり、難化したと言われやすくなります。
難化する傾向② 前年度が易化した(=平均点が高かった)とき
この場合もイメージしやすく、
前回の難易度でしっかり点数を取れるくらいに、今年も学習しているはずので、もう少し複雑な問題にしても解いてくれるだろう
というような狙いから、問題を少し複雑にしたり、少し問い方を変えてみたりする場合です。
逆に、2年連続平均点が下がった際には、
2年連続で平均点下がってしまって、これ以上下がっても悲しいから少し難易度を戻そう
というように、易化する傾向にあります。
特に得点調整の対象教科は、平均点に大きな差が生じてしまうと、その処理なども大変なので気をつけているところでしょう。
難化する傾向③ 思考力を問う問題・考察問題・単元(教科)融合問題が多いとき
近年の問題で強い傾向があるのが、「思考力を問う」ということです。これは大学入学共通テストの大きなねらいの一つでもあります。
ただ、受験生の中には思考力を問う問題、つまりいわゆる「応用」問題を苦手としているようで、
- 思考力を問う
- 考察問題
- 単元(教科)融合問題 等
その傾向が強い年度は平均点が下がりがちです。
実際に、2022年(令和4年度)実施された共通テストでは
- 数学I・A:単元を跨いだ融合問題や高度な思考力が必要な問題が多く平均点DOWN
- 生物基礎:考察問題が増加し平均点DOWN
- 生物:考察問題が増加し平均点DOWN
というように顕著に結果が出ています。
ここまでのおさらい
以上のように、
- 難易度は受験生の平均点で測る
- 出題者側の目標平均点は50%の得点率
- 形式が変わった時、前年度が易化した時、思考力を問う問題などが多い時、平均点が下がりやすい
ということを前提として、次からの章をお伝えしていきます。
初年度の難易度予測の理由
それでは、ここから肝心の「情報」科について初年度の難易度を「標準」と予測する理由について説明していきます。
それは
- 過去の実績より、形式が変わった初年度は、難易度が標準であるから
- 試作問題の難易度が標準であったから
です。
どういうことか順に説明します。
初年度の難易度が標準だった例
さっき、形式が変わった時には難化しやすいって言ってなかった?
とツッコミをもらいそうなのですが、
それは科目の中の出題形式が変化したとき。今回は試験の形式が(教科が追加する)変わるから、別物とイメージして欲しいです
試験の形式が変わった(教科が追加される等)例として
- 英語:リスニング試験の初導入(2006年から実施)
- 大学入試センター試験→大学入学共通テストへの変更
が挙げられます。
どちらも大きな形式変更でした。
しかし、そのいずれも初年度は平均点が大きく下がったり、目標平均点を大きく下回ったりすることが無かったのです。
例① 2006年度 英語リスニング試験
例えば、2006年より実施された英語リスニング試験では、
平均点は以下のように推移しています。
年度 | 2006 (初年度) | 2007 | 2008 | 2009 |
---|---|---|---|---|
平均点 (50点満点) (下段は得点率) | 36.25 (72.5%) | 32.47 (64.94%) | 29.45 (58.9%) | 24.03 (48.06%) |
(参考:受験の月大学入試共通テスト平均点推移(1997-2022)(旧センター試験)、2023年共通テスト日程)
上記の平均点推移を見ると、実施された初年度は平均点が高く(目標平均点60%もクリア)、平均点がその後5ヵ年で見ても最も高いのがわかります。
例② 2021年度 大学入学共通テスト
また、2021年(令和3年)度から、大学入試センター試験が、「大学入学共通テスト」と名称を変え、「問題文量が多くなる」「論理的思考力が問われる」「難化する」と事前にさまざま予想されていましたが、
平均点に大きな差は無く、むしろ目標平均点(50%)を超えた教科の割合では、センター試験よりも高くなるという結果になりました。
(参考:大学入試センター(本試験)平均点等一覧より加筆修正)
実施される前は、
絶対に難しくなる!!
とまで言われていましたが蓋を開けてみると大きな乖離がなかったのが印象的でした。
初年度の難易度が標準になりやすい理由
考えられる理由としては
- 出題者側も過去の実績(前例)が無いため、問題の傾向や難易度と得点の相関がわからない
- 難しすぎて得点調整になると、二次試験の出願にまで影響が出る
これらの観点から、
前例がないので、ハイリスクなこと(平均点が下がりやすいこと)は避けよう
という考えになるからです。
年度を重ねると、問題の形式や難易度と得点の相関も掴んでくるので難易度を調整することが可能になります。
先に出した英語リスニング試験の例がそれに当てはまるでしょう。
そのため、初年度は無難にいこう
となるのでは?と予測できるのです。
試作問題の難易度が標準だったから
2022年11月に公表された「情報」の試作問題の難易度は「標準」でした。
その理由は
- 知識が無くても教養として知っていれば解ける問題もある
- 文章を読み解くことで解ける問題が多い
だったからです。
また、試作問題とはその名の通り、「当日の試験のプロトタイプ」です。試作問題での反響次第なところもありますが、
「情報1」を指導できる教員が全国的に不足していることを含めて考えると公平性を保つためにも、試作問題のレベル以上に設定するとは考えにくい
というのが筆者の考えです。
ここからも初年度の難易度は「標準」と言えるでしょう。
▶︎試作問題については「【最新】(情報1)共通テスト試作問題 難易度と3つの対策」で詳しく紹介しています。
まとめ
初年度は標準的な難易度であると考えることもできる。油断せずに対策しよう
独自予測で大学入学共通テスト「情報」の難易度を早くも予測しました!
まとめると
- 初年度の難易度は「標準」と予測できる
ということです。
その理由は、
過去の実績より、形式が変わった初年度は、難易度が標準であるから
です。
これまで実施された中で、
- 2006年の英語リスニング試験の初導入
- 2021年の大学入学共通テストの初実施
いずれも入試形式の大きな変更ではありましたが、いずれも初年度の平均点は高い結果となりました。
このことから、「情報」の初年度難易度は「標準的」と予測することができます。
ただし、標準的だからといって、油断してはいけません。
「問題の難しさ(難易度)」と「問題を難しく感じる」ことは別物だからです。
油断せずに、まずは教科書の内容を理解するところからしっかり始めましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
それではまたここで会いましょう!
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