記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
プログラミング言語って種類あるし、共通テストでは擬似言語?なにそれ…?
高校の「情報1」でプログラミング言語を学びますが、その種類は
- JavaScript
- Python
- VBA
- Scratch
と分かれており、それぞれの学校でどの言語を採用するかは判断が委ねられています。
【高校 情報1】JavaScript?Python?大学入学共通テストで有利なプログラミング言語とは?そこで、共通テストではそれぞれの言語の間を取ったような「擬似言語」という言語で出題されます。
それぞれどんな文法上の違いがあるの?
という疑問に対して、今回は、それぞれの言語について文法ルールを比較しました。
擬似言語はどの言語に似ているのか、この記事を読めば掴めるようになるはずです!
ぜひ最後まで読んでみてください。
- 教育業界・学習塾で10年以上勤務。教員免許状所持
- 500人以上の生徒に学習・進路指導:合格率 94.7%
- プロ家庭教師・小学校学習支援サポーター、校内予備校の教室長
- AIツールやオンラインでの豊富な指導経験を持つ
- 不登校傾向のある生徒やギフテッドの特徴を持つ生徒も指導中
関連記事
【情報1】1ヶ月完成!プログラミング基礎問題集30題目次
この記事でとりあげる文法ルールは以下の項目に対してです。
- 文字列
- 変数
- 配列
- 算術演算子
- 論理演算子
- 比較演算子
- 制御文(条件分岐)
- 制御文(繰り返し)
- 関数
- コメント
また、Scratchについては、視覚的な言語であるため、今回は割愛しています。
その代わりに各項目について、「擬似言語ではどのように記述するか」も記載しています。
※擬似言語の記述ルールはこちらの資料(大学入試センター 「6-1 概要「情報」.pdf」)を参考にしています。
それでは早速みていきましょう!
文字列の使い方としてどの言語でも「ダブルクォーテーション(”)」で囲むことは共通しています。
JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|
「” “」で囲む | 「” “」で囲む | 「” “」で囲む | 「” “」で囲む |
例.”Hello” | 例.”World” | 例.”I’ll be” | 例.”back” |
なお、文字列の連結の場合は少し方法が異なります。
JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|
「+」で連結 | 「+」で連結 | 「&」で連結 | 「+」で連結 |
例.”春は” + “あけぼの” | 例.”夏は” + “夜” | 例.”秋は” & “夕暮” | 例.”冬は” + “つとめて” |
VBAだけは「+」ではなく「&」を用いる点がポイントですね。
JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|
「var」「const」「let」 をつけて、英字で始まる英数字 | 英字で始まる英数字 | Dim 変数名 As データ型 | 英字で始まる英数字 |
例. let number = 10 | 例. str = “Hello” | 例. Dim num As Integer = 10 | 例. kingaku = 300 |
JavaScriptでは、var
、let
、const
の3つのキーワードを使って変数を宣言することができます。(それぞれの違いはここでは割愛します)
Pythonでは、変数を宣言するために特別なキーワードは必要ありません。変数名を指定して、代入する値を設定することで宣言することができます。
VBAでは、Dim
キーワードを使用して変数を宣言します。VBAでは、変数の型を指定する必要があります。(例、Integer、Stringなど)
擬似言語では英字で始まる英数字(小文字)で変数を表現します。英単語を使用することもあれば、ローマ字で表現することもあります。
どの言語でも初期値の代入も同時に行うことができます。
JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|
let 配列名 = [要素1, 要素2, ...]; または let 配列名 = new Array(要素1, 要素2, ...); | 配列名 = [要素1, 要素2, ...] または 配列名 = list([要素1, 要素2, ...]) | Dim 配列名(要素数) As データ型 | 配列名 = [要素1, 要素2, ...] |
例. let numbers = [10, 20, 30] | 例. data = [10, 20, 30] | 例. Dim arr As Integer arr = Array(1, 2, 3, 4, 5) | 例. Data = [10, 20, 30] |
配列は複数のデータを格納するために使用されます。
擬似言語においては「配列名が先頭文字が大文字」という特徴があります。
ちなみにPythonでは、リスト(list)と呼ばれる配列の一種があります。リストは、角括弧([ ])で囲まれた要素の並びで表されます。リストの要素には、文字列や数値、または別のリストなど、様々なデータ型を格納できます。
続いては算術演算子です。
演算子 | JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 | |
---|---|---|---|---|---|
+ | 加算 | + | + | + | + |
- | 減算 | - | - | - | - |
* | 乗算 | * | * | * | * |
/ | 除算 | / | / | / | / (整数同士の場合は÷) |
% | 余り | % | % | Mod | % |
** | 累乗 | ** | ** | ^ | ** |
算術演算子の場合は、言語による違いはほとんどありません。わかりやすいですね。
以下は、JavaScript、Python、VBAの比較演算子の表です。
演算子 | 意味 | JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|---|---|
> | より大きい | > | > | > | > |
< | より小さい | < | < | < | < |
>= | 以上 | >= | >= | >= | >= |
<= | 以下 | <= | <= | <= | <= |
== | 等しい | == | == | = | == |
!= | 等しくない | != | != | <> | != |
比較演算子の場合でも、言語による違いはほとんどありません。
プログラミングに慣れていない頃は「等しい」が「=」だと勘違いしてしまうので注意が必要です。
それに「情報関係基礎」では「=」は「等しい」という意味で使われているので過去問を解く際には注意しておきましょう。
演算子 | 意味 | JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|---|---|
&& | 論理積 | && | and | And | and |
|| | 論理和 | || | or | Or | or |
! | 否定(論理否定) | ! | not | Not | not |
注意点として、Pythonでは and
、or
、not
が論理演算子として存在しますが、VBAでは And
、Or
、Not
の大文字で始まるキーワードが論理演算子として使用されます。
一方、JavaScriptでは「&&」「|| 」「not」というように記号を用いて表現しています。
擬似言語はPythonと同じように使用するため、覚えておきましょう。
続いては条件分岐です。ここから言語ごとに微妙な違いが出てくることが確認できます。
言語 | JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|---|
文法 |
|
|
| もし (条件式A) ならば: |
それぞれの言語で「if」から記述をスタートさせていますが、Thenが付いたり「{ }」が付いたりと言語独自のルールがあることが見て取れます。
擬似言語では、プログラミング言語で記述されているものを翻訳したようなイメージですね。
一つ目の繰り返し文法は「条件を満たす間繰り返す」という繰り返し処理の記述方法です。
言語 | JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|---|
文法 | while (条件式){ 処理 } | while 条件式: 処理 |
| (条件式)の間繰り返す: └ 処理 |
英単語のwhileの意味を表すように、条件を満たす間、処理が繰り返し実行されます。
続いて、回数が決まっているなど一定期間(回数)繰り返す際の記述方法です。
言語 | JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|---|
文法 | for (初期化式; 条件式; 更新式) { 処理 } | for 変数 in イテラブルオブジェクト: 処理 |
| 変数 を 初期値 から 終了値 まで増分値 ずつ増やしながら(減らしながら)繰り返す: |
言葉で書くと難しくなりますが
たとえば、10回繰り返すことを「変数x を 0 から 9 まで1ずつ増やしながら繰り返す」というように具体的なコードで記述されればイメージしやすいでしょう。
このように、
- 期間や回数が決まっている場合は、forを使った繰り返し文
- 期間や回数は決まっていないが、条件を満たす間繰り返す場合はwhile文
というように使い分けることができます。
まずはその違いをしっかり把握しておきましょう!
関数は共通テストの情報の問題では定義にまつわる問題は出題されにくいと考えるため、関数を呼び出し(利用)する際の記述方法について確認しましょう。
言語 | JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|---|
文法 | 関数名(引数1, 引数2, ...) | 関数名(引数1, 引数2, ...) | 関数名 引数1, 引数2, ... | 関数名(引数1, 引数2) |
基本的にはどの言語でも引数をつけて関数名を記述することで関数を呼び出します。
また、擬似言語では
関数の説明が注釈として加えられているため、関数の意味を事前に確認するようにしましょう。
最後はコメントです。コメントの記述方法も言語により微妙に異なります。
(1行のコメントの場合)
言語 | JavaScript | Python | VBA | 擬似言語 |
---|---|---|---|---|
文法 |
| # これはコメントです。 | ' これは単一行コメントです。 | # コメント |
Pythonと擬似言語は「#」をつけてコメントします。
どの言語でも共通していますが、コメントとして書かれた文章はプログラム実行時には無視されるルールとなります。
共通テストではコメントは多く登場しないかもしれませんが、登場する際にはヒントとなる文章である可能性が高いので見落とさず注目するようにしましょう!
高校「情報1」で学ぶ(学校により異なりますが)プログラミング言語について、プログラミングの基本事項の文法の記述ルールを比較してみました。
このように見ると共通テストで登場する擬似言語とPythonは文法ルールが非常に似ています。
ただし、他の言語を学んでいるからといって、それが不利になるわけではありません。
重要なのは、基本事項をしっかり理解し、コードを読み解いたりコードに落とし込む力です。
どの言語でも共通な基本事項から学習していきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
それではまたここで会いましょう!
にほんブログ村ブログ村に参加中です。上のバナーをクリックいただくだけで当ブログにポイントが入ります。いつも応援クリックありがとうございます。
Twitter やってます。
新着記事のお知らせをしていますのでぜひフォローしてください!人気の記事
この記事を読んだ人はこちらの記事も読んでいます。
▶︎「【塾長分析】大学入学共通テスト2025「情報」まとめ【難易度・対策】」
共通テスト「情報」対策に必要なことは?塾講師が解説!勉強法と参考書▶︎「【最新】(情報1)共通テスト試作問題 難易度と3つの対策」
【最新】(情報1)共通テスト試作問題 難易度と3つの対策▶︎擬似言語プログラミング基礎問題に強くなるならコチラ
【情報1】1ヶ月完成!プログラミング基礎問題集30題スポンサーリンク