【校内予備校 or 学習塾?】違いとわが子に合った選び方

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保護者
保護者

今度うちの子が入学する学校に、学校内予備校があるんだけど、塾とどっちが良いのかな?

保護者
保護者

学校内塾ってうちの子に合っているのかな?学習塾にそのまま通い続けるのはダメなのかな?

という疑問にお応えする記事となっています!

近年のトレンドとして私立中学校・高校を中心に「学校内予備校(当記事では「校内予備校」と記載します)」や「学校内塾」というスタイルが少しずつ広まっています

少し古い記事ですが2019年には特集も組まれるくらい注目されています。

「中堅高校が『学校内個別指導塾』を導入するわけー35校が導入、狙いはずばり「進学実績の向上」東洋経済オンライン

コトゼニ
コトゼニ

2023年度には都立高校でも導入する方針が発表されましたね(2022/12/26)

都立高が塾講師招き「校内予備校」開設へ…受講費用は都教委が負担、経済的格差減らす狙い

校内予備校とは、学校の中に「学習塾」のような機能を設置するサービスです。

校内予備校は、学校内で行われるため、安心というメリットがあります。一方、街中にある「学習塾」は、個人のペースに合わせた指導が受けられるというメリットがあります。

しかし、その分料金が高くなってしまうというデメリットもあります。

ただ、

「校内予備校が良いのか、通っていた学習塾にそのまま通わせるのが良いか」、新しいサービスのため情報もあまり無く、どちらを選べば良いか迷いますよね。

コトゼニ
コトゼニ

誰だって、子供にとって最良の選択をしてあげたいものです

私自身、校内予備校の教室長として経験を積み、両者の違いについて深く考える機会を得ました。

そこで今回は、校内予備校の教室長経験/学習塾の塾長経験の両方を持つ筆者が、実際に目にしたことや経験したことから、

  • 校内予備校と塾とどちらが良いのか、違いと考え方・選び方

を紹介します。

保護者
保護者

どちらが良いんだろう・・?

と気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてください!

本記事の信頼性

この記事の信頼性
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コトゼニ(@kotozeni
  • 教育業界・学習塾で10年以上勤務。教員免許状所持
  • 500人以上の生徒に学習・進路指導:合格率 94.7%
  • プロ家庭教師・小学校学習支援サポーター、校内予備校の教室長
  • AIツールやオンラインでの豊富な指導経験を持つ
  • 不登校傾向のある生徒やギフテッドの特徴を持つ生徒も指導中

校内予備校とは

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まずは校内予備校について紹介します。

校内予備校とは何か?

校内予備校とは、中学校や高等学校などの教育機関内に設置された予備校のことを指します。

校内予備校は、教育機関が提供するカリキュラムに基づいて授業を行うため、授業内容が学校の授業と連動しているのが特徴です。

校内予備校の指導スタイル

校内予備校での指導スタイルは、さまざまです。先生1名に対して複数名が受講する、学校と同じようなスタイルもあれば、個別指導塾のようにマンツーマンで指導するスタイル、それに自学習を習慣化するために「自習」を中心にするスタイルもあります。

多くの場合、校内予備校は、授業内容やペースが学校と一致するため、学校での授業内容を補完することができるというメリットがあります。

校内予備校の教室長としての経験から…

私が校内予備校の教室長として働いていた時、よく生徒たちから「教科書だけではわからないことがある」「勉強に集中できない」という悩みを聞かされました。

それは、学校での授業や家庭での自習だけでは、十分に知識を吸収できず、さまざまな問題点が生じるためです。

そこで、私は授業を受ける生徒たちが、自分のペースに合わせて効率的に学べるような環境を整えることに力を入れました。生徒たちは学校の授業を受けながら、放課後には自習も行うことができます。

そして、質問やわからない箇所の解説も、教室内で手軽に受けることができます

このような校内予備校の授業スタイルは、生徒たちにとって非常に有効でした。学校の授業に加えて、自分の苦手な科目や進んでいるペースに合わせた学習ができることで、自信をつけることができた生徒も多くいました。

校内予備校と学習塾の基本的な違い

校内予備校と学習塾の違い表220331

校内予備校は学校が運営するというよりは学習塾を経営する企業が運営するケースが多くあります。

それでは校内予備校と学習塾は違いがあるのでしょうか。ここからは違いを紹介していきます。

校内予備校と学習塾の違いとは?

校内予備校と学習塾の違いには、主に以下のような点が挙げられます。

項目校内予備校学習塾
授業内容学校の授業に補足的な内容が中心基礎的な学習〜志望校対策まで多岐にわたる
授業スタイル集団指導形式・個別指導形式・自習サポート集団指導形式・個別指導形式・映像授業
講師学校の教員・学習塾や予備校の講師専門的なプロの講師やアルバイト講師など
授業料学校の施設を利用するため、安価な傾向がある個別指導や高水準の講師の指導を受ける場合は、料金が高め

校内予備校と学習塾の大きな違いは、授業内容だと言えるでしょう。

校内予備校は、その学校の授業カリキュラムに基づいて授業を行い、学校の授業と連動しているため、学校の授業に補足やアドバイスを加えた形で授業が行われます。

一方、学習塾は、基礎的な学習から志望校対策まで、自由なカリキュラムで授業が行われるため、自分の学習したい科目や範囲に則って受講することができます。

それに学習塾の授業スタイルは、講師と生徒たちが対話しながら進めるスタイルが一般的です。つまり、生徒たちがわからない箇所を質問したり、講師が問題を出して、生徒たちが解いたりする形式です。

このように、校内予備校と学習塾の授業スタイルには大きな違いがありますが、どちらが良いということは一概には言えません。それぞれの生徒の状況や目的に合わせて選択する必要があります。

校内予備校と学習塾のメリット・デメリット

項目校内予備校学習塾
メリット● 移動時間が無いので時間を有効活用できる
● 学校内の施設を使うので安心・安全
● さまざまな学習ニーズに対応できる
● 受験に関する情報を豊富に持っている
デメリット● 友達に影響されることがある
● 学校教員との連携ができていない場合は効果が発揮しにくい
● 通塾に時間がかかる
● 料金が高い目

校内予備校と学習塾のメリット・デメリットは上記のようにまとめることができます。

校内予備校のメリットは何より「安心・安全」「時間を効率的に使えること」です。また学校の授業内容との連動が魅力的な点ですが、逆に学校教員との連携ができていないと、その効果が薄らいでしまうのがデメリットとも言えるでしょう。

一方、学習塾は「多様な学習ニーズに対応できること」「進学・受験情報を豊富に揃えていること」がメリットです。しかし、自宅から通塾時間がかかることや塾によっては料金が高いことがデメリットになり得ます。

選び方の基準

校内予備校か学習塾かを選ぶ際の基準は例えば以下のような観点があります。

子供の学力レベルに応じた授業内容

自分の子供の学力レベルに合わせて、授業内容が適切に設定されているかどうかを確認することが重要です。

学習塾では特に個別指導形式の学習塾では一人ひとりに合わせた授業を行っているところが多いです。校内予備校も近年では個別学習ができるようになっているところがあります。自分の子供の学力レベルと授業内容を見比べて、最適な授業スタイルを選ぶことが必要です。

コトゼニ
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学校の授業を完全に理解できている場合は、授業の内容を補完する校内予備校ではなく学習塾の方が、より発展的な学習をすることができます。

時間の使い方

子供が通う学校や習い事など、子供のスケジュールにあわせて通いやすい授業スタイルを選ぶことも大切です。

学習塾は夕方以降から夜間にかけて授業を行うところが多い一方、校内予備校は放課後や土日に授業を行うところが多い傾向にあります。自分の子供のスケジュールにあわせて、通いやすい授業スタイルを選ぶことが大切です。

コトゼニ
コトゼニ

特に、通学時間が長い場合は、放課後に学習してから帰宅する校内予備校の方が時間を効率的に活用することができます。

子供の性格・友達に影響されるかどうか

校内予備校は学校内で学習を進めるため、友達と一緒に勉強することになります。

そのため、友達に影響されることが多い子供の場合は、「参加するかしないかどうか」「出席する・欠席する」も友達に左右されることもあります。

学習塾の場合は、友達と別の教室に通うことも多いため、そういった心配は軽減されるでしょう。

校内予備校が向いている人

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ここからは校内予備校の教室長経験、学習塾の塾長経験の両方を持つ筆者が、それぞれに向いている人を紹介します。

以下の場合に当てはまれば校内予備校を活用することをオススメします。

  • 予習・復習の習慣が身に付いている場合
  • 中学や高校の近くに塾がない場合
  • 通学距離が遠い場合
  • 友達と切磋琢磨できる場合

順に見ていきましょう。

予習・復習の習慣が身に付いている場合

学校の授業に対して毎日の予習や復習する癖がついている場合は、校内予備校を活用すると良いでしょう。

その理由は、校内予備校では、きめ細かく一人一人にまで対応できない場面も起きやすく、ある程度自分一人で勉強できる生徒の方が伸びやすいからです。

たとえば、予習・復習の習慣が身に付いていると、「自分が理解していない部分」を自分で整理することができ、先生や講師に質問するときでも、その内容が明確で学習の濃度も濃くなります。

そのため、予習・復習の習慣が身に付いている場合は校内予備校を活用することで成果を上げやすいでしょう。

中学や高校・自宅の近くに塾がない場合

たとえば、通塾するのに時間がかかる地域の場合などは校内予備校を活用するのをオススメします。

その理由は、校内予備校の場合は移動時間がないからです。

近くに塾がない場合は、通塾するだけでも時間がかかってしまい、「塾に行く日」「行かない日」など差が生まれてしまい、安定せず勉強習慣を崩しがちになってしまいます。

コトゼニ
コトゼニ

1日あたりではわずかと感じますが、年間トータルすると大量の時間を浪費していることになります。

そのため、移動時間を無駄にしないためにも、中学や高校・自宅の近くに塾がない場合は校内予備校を積極的に使って学校で習ったことを復習して帰るという習慣を身につけるようにしましょう。

学校までの距離が遠い場合

同じく学校までの距離が遠い場合も校内予備校が効果的と考えられるでしょう。

その理由は

  • 通学時間を有効活用できる
  • 帰宅してから塾の準備・通うとなると体力的にとてもキツい

からです。

通学距離が遠いと学校と自宅の往復だけで時間がかかりますし体力を使います。

そういった場合は、「学校で復習も翌日の予習も終えてきた」「暗記は通学中に終えてきた」というスタイルを築くことで通学距離が遠いことを逆手に取り有効活用することができます。

コトゼニ
コトゼニ

学校で全て済ませることができるというのは理想的な姿です

友達と切磋琢磨できる場合

いつも慣れ親しんだ環境で、気の置けない友達と放課後も共に勉強を頑張れるのが校内予備校の特徴の一つです。

  • 学校が好き
  • 友達が好き

という場合も積極的に校内予備校を活用することで成績を伸ばしやすいでしょう。

友人が頑張っている姿に刺激を受け「自分も頑張らないと」という気持ちになりやすいのも校内予備校の特徴です。

コトゼニ
コトゼニ

実際に私が担当していた校舎でも友人たちと「教え合い」する姿もあり、理解を深めあっていました

そのため、友達と切磋琢磨するのが好きな生徒の場合は校内予備校のメリットを活用しやすいため、向いていると言えるでしょう。

学習塾が向いている人

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一方で、以下の場合に当てはまれば塾を活用することをオススメします。

  • 環境変化に慣れるのに時間がかかる場合
  • 学習習慣が身に付いていない場合
  • 引っ張ってもらう方が向いているタイプの場合
  • 友達と一緒だと却って力が発揮できないタイプの場合

順に見ていきましょう。

環境変化に慣れるのに時間がかかる場合

保護者
保護者

慣れないことを一度にたくさんさせるのも不安だな…環境が変わったら馴染むのに時間がかかる子だし…。

そういった場合は、通っていた学習塾で引き続き勉強を頑張らせるのが良いでしょう。

やはり入学は生徒にとって一大イベント。これまでの環境が一変することもしばしばです。それに慣れることだけでも大変なのに、勉強に関しても「全て自分でやりなさい」と突然スタイルを変えられると戸惑うことも多いでしょう。

生徒
生徒

遅刻せずに通えるかな?部活やクラスには馴染めるかな?それに勉強もしないと…!

さまざまな不安をその小さな身体に一心に受けとめるにはまだまだ幼いという不安もあるでしょう。

コトゼニ
コトゼニ

不安や慣れないことを一度にたくさん抱えると大変なのは大人も一緒。まずはひとつずつ慣れていくようにサポートしましょう

「できた」という達成感や成功体験が自立学習の原動力になります。新しい環境でもまずは自信をつけることが大切です。

不慣れな環境の中、本業である勉強について最初からハードルを高くする必要はありません。通っていた学習塾に引き続き通うことは「安心して勉強し、力を発揮しやすくする」という効果を持っているのです。

そのため、環境の変化に慣れることに時間がかかる場合は、引き続き学習塾で頑張ることをオススメします。

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eyecatch-2581v2【高校受験合格後は塾をいつやめる?】およそ半数が損な選択してます

引っ張ってもらう方が向いているタイプの場合

保護者
保護者

ずっと塾の先生に引っ張ってもらっていて、それで成績も伸びたのよね…

保護者
保護者

うちの子は周りに流されやすいのよね…

という生徒の場合も、塾が向いていると言えるでしょう。

特に、予習・復習といった学習習慣が身に付いていない場合は、塾の先生の力を借りてでもまずは習慣をつける方が結果的に学力が伸びやすいです。

「いまはまだ子供に全部任せるより、引っ張ってもらった方が、しばらくの間は良いかもな」という場合には、学習塾を利用するのが有効と言えるでしょう。

友達と一緒だと却って力が発揮できないタイプの場合

生徒
生徒

勉強も友達と一緒だと「できていないこと」がバレないか心配で質問しづらいな…

このように、友達が一緒であることが逆効果になる場合も、学習塾を利用することをオススメします。学習塾の場合は同じ学校の生徒が在籍していても少数であることが多いため、気を遣わずに勉強に集中できるからです。

コトゼニ
コトゼニ

私が担当していた校舎でも、『友達が見ている』と思ってしまうと初歩的な質問がしづらくなると悩んでいた生徒もいました

わからない点を無くし学力を向上させるための手段ですから、緊張してしまったり、質問できなくなるのは逆効果です。学習塾の方が緊張せずに済む、質問しやすさという観点からも有効でしょう。

このように、友達と一緒だと却って力を発揮できない場合も学習塾を利用することをオススメします。

まとめ

校内予備校と学習塾。どちらを選ぶべきか、その選び方を紹介しました。

それぞれに良さがあります。そのため、子供の性格も含めて総合的に考えて選ぶようにしてください!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

この記事が少しでも参考になれば幸いです。

それではまたここで会いましょう!

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