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「情報Ⅰ」で学ぶPythonって何ですか?
Pythonむずかしすぎて詰んだ…
というように高校で学ぶプログラミング言語「Python」について悩んでいる人に向けた記事となっています。
2022年度から、新たな学習指導要領が高校でも始まり、「情報Ⅰ」が必修化されました。
その範囲には「プログラミング」が含まれ、エンジニアも扱う言語の一つである「Python」を学んでいる人も多いでしょう。
しかし、Pythonも慣れていなければ、解くのが難しいと感じるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、「情報Ⅰ」で学ぶPythonについて、その特徴やテスト勉強の方法などを学習塾で情報科も指導している筆者が解説します。
Pythonを正しく知り、しっかり備えましょう。ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
2022年度より新しい学習指導要領が施行されました。改訂された学習指導要領では高校で「情報1」科が必修となりました。
高校で学ぶ情報Iでは「コンピュータとプログラミング」の章でプログラミングを学ぶことになっています。学習指導要領に沿って言えば、実は小学生でもプログラミングを学ぶことになっており、それが注目されるきっかけにもなりました。
「情報I」のプログラミングではPythonやJavaScriptといった日常生活で使用しているサービスにも使われているプログラミング言語を学ぶことになっているのです。
プログラミング言語はさまざまな種類がありますが、学ぶ言語は学校の先生が選ぶことになっています。
プログラミング教育サービスを提供されている「Monaca Education」が行なった調査(2021年実施)によると、
学校現場では以下の4つが採択率が高いです。
- JavaScript
- Python
- VBA
- Scratch
その中でも、Pythonの採択率が高いことがわかります。
Python(パイソン)は、近年急速に人気を集めるプログラミング言語です。その魅力は多岐にわたり、初心者からプロの開発者まで幅広い層に支持されています。シンプルな文法と扱いやすさ、多彩な用途への適応性などが、Pythonの人気の背後にある要因となっています。
Pythonの学習内容は、基本的なプログラムの書き方から始まり、制御文、関数、オブジェクト指向プログラミング、さらにはデータ処理やWebアプリケーションの開発に至るまで多岐にわたります。
情報Ⅰではプログラミングの基本事項を学びますが、より発展的な内容を学ぶ情報IIでは、Webアプリケーションなども実践内容として盛り込まれています。
【教科書がすごい】大人も「おお!」と驚愕する情報IIの内容Pythonは、読みやすい構文と単純なコード表現があり、プログラミングの基本的な概念を理解しやすい点があり、初心者にとっても初めて取り組む言語に選ばれることが多いです。
Pythonは、豊富なライブラリやフレームワークが存在し、特に科学技術計算やデータ解析、機械学習、人工知能の分野で広く使用されています。
情報Ⅰではデータ活用の分野もあるため、その点からもデータ解析などで相性が良いのはPythonであるため、採択されている高校が多いのかもしれません。
Pythonは世界中の有名なサービスや企業で広く活用されています。
YouTubeの動画解析、GoogleのWebクローラー、Instagramのサーバーサイド、Dropboxのバックエンドなど、多くの大規模なプロジェクトでPythonが重要な役割を果たしています。
その汎用性と柔軟性が、さまざまな用途に適したプログラミング言語としてのPythonの地位を確立しています。
定期テストでプログラミング問題が出題される場合(コードを読み解くなど)はどのように勉強すれば良いでしょうか。
それは
- プログラミングの基本事項をしっかり理解する
- Pythonに適した問題集を解いてみる
ことです。
それではPythonではプログラミングの基本事項をどのように記述するのでしょうか。
基本事項の
- 文字列
- 変数
- 配列
- 算術演算子
- 論理演算子
- 比較演算子
- 制御文(条件分岐)
- 制御文(繰り返し)
- 関数
- コメント
について、順に紹介します!
文字列
プログラミングでは「言葉」については、そのままタイピングせず、「ダブルクォーテーション(”)」で囲み、文字列として扱います。
Python |
---|
「” “」で囲む |
例.”World” |
なお、文字列の連結は以下のように行います。
Python |
---|
「+」で連結 |
例.”春は” + “あけぼの” |
変数
変数はデータをいれる箱のようなもの。変数を使う際には具体的なデータを代入する前に宣言が必要です。
(宣言とともに代入する場合もあります)
Python |
---|
英字で始まる英数字 |
例. str = “Hello” |
Pythonでは、変数を宣言するために特別なキーワードは必要ありません。変数名を指定して、代入する値を設定することで宣言することができます。
配列
配列とは、複数のデータを格納するために使用されます。
Python |
---|
配列名 = [要素1, 要素2, ...] または 配列名 = list([要素1, 要素2, ...]) |
例. data = [10, 20, 30] |
ちなみにPythonでは、リスト(list)と呼ばれる配列の一種があります。リストは、角括弧([ ])で囲まれた要素の並びで表されます。リストの要素には、文字列や数値、または別のリストなど、様々なデータ型を格納できます。
算術演算子
続いては算術演算子です。算術演算子は数学でも使うため馴染み深いでしょう。
演算子 | Python | |
---|---|---|
+ | 加算 | + |
- | 減算 | - |
* | 乗算 | * |
/ | 除算 | / |
% | 余り | % |
** | 累乗 | ** |
算術演算子の場合は、加算・減算以外は使う記号が数学と異なります。
論理演算子
論理演算子は「かつ」「または」「ではない(等しくない)」ということを表す記号です。
演算子 | 意味 | Python |
---|---|---|
&& | 論理積 | and |
|| | 論理和 | or |
! | 否定(論理否定) | not |
比較演算子
比較演算子はデータを比較する際に用いる記号です。
演算子 | 意味 | Python |
---|---|---|
> | より大きい | > |
< | より小さい | < |
>= | 以上 | >= |
<= | 以下 | <= |
== | 等しい | == |
!= | 等しくない | != |
プログラミングに慣れていない頃は「等しい」が「=」だと勘違いしてしまうので注意が必要です。
制御文(条件分岐)
条件分岐は条件式を用いて処理を分けるために使用します。
言語 | Python |
---|---|
文法 |
|
Pythonでは「if」 の後ろに条件式を設置し、該当する場合の処理を次の行に記述します。
制御文(繰り返し)
繰り返し分は条件を設定し、その条件を満たす間、指定した処理を繰り返すために記述します。
一つ目の繰り返し文法は「条件を満たす間繰り返す」という繰り返し処理の記述方法です。
言語 | Python |
---|---|
文法 | while 条件式: 処理 |
続いて、回数が決まっているなど一定期間(回数)繰り返す際の記述方法です。
言語 | Python |
---|---|
文法 | for 変数 in イテラブルオブジェクト: 処理 |
言葉で書くと難しくなりますが
たとえば、10回繰り返すことを「変数x を 0 から 9 まで1ずつ増やしながら繰り返す」というように具体的なコードで記述されればイメージしやすいでしょう。
このように、
- 期間や回数が決まっている場合は、forを使った繰り返し文
- 期間や回数は決まっていないが、条件を満たす間繰り返す場合はwhile文
というように使い分けることができます。
関数
関数は処理をまとめたものです。定義と呼び出し方法を確認しましょう。
言語 | Python |
---|---|
文法 | 【定義】 def 関数名 : # 処理の内容 【呼び出し】 関数名(引数1, 引数2, ...) |
引数とは関数を呼び出す際に、どのデータを使って関数を使うのかという具体的なデータのことです。
コメント
最後はコメントです。(1行のコメントの場合)
言語 | Python |
---|---|
文法 | # これはコメントです。 |
Pythonと擬似言語は「#」をつけてコメントします。
コメントとして書かれた文章はプログラム実行時には無視されるルールとなります。
これらの基本事項をしっかり理解して問題を解くようにしましょう。
▶︎他にもテスト対策についてはこちらの記事でも紹介しています。
高校「情報Ⅰ」中間テスト・期末テスト対策は【塾講師が解説】Pythonと擬似言語
大学入学共通テストではどの言語を選択した高校でも不公平がないように、擬似言語という言語で出題されます。
擬似言語にも文法はありますが、その中身はPythonと類似しています。
そのため、Pythonを学んでいれば、理解しやすいと言えるでしょう。
▶︎こちらの記事でも詳しく紹介しています。
【高校 情報1】擬似言語はあの言語に似ている?文法ルールの違いを比較Pythonのプログラムコードを読みたくのが苦手な方にオススメしたい問題集が「ベストフィット情報1」です。
「情報」科の教科書も出版している実教出版社が出している問題集です。
難易度は標準レベル(教科書の内容を理解していないと難しく感じる)です。
定期考査のみならず共通テストレベルの実践的なチャレンジ問題も掲載されている点がおすすめです。
この問題集を解けるようになれば、プログラムコードを読み解く力も向上するでしょう!
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慣れるまでは難しく感じると思いますが、数多くの問題に触れて着実に解けるように準備していきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
それではまたここで会いましょう!
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