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高校の「情報」って科目を聞くけどさ…どういうことを学ぶの?
という方にピッタリな記事になっています。
2022年度から、新たな学習指導要領が高校でも始まり、「情報Ⅰ」が必修化されました。
その範囲には「プログラミング」や「データ分析」など、現代社会で必須な能力を養成します。
この記事では、「情報Ⅰ」で学ぶ内容や定期テストでの問題例、学習を進めるポイントを学習塾で情報科も指導している筆者が解説します。
「情報Ⅰ」を正しく知り、しっかり備えましょう。ぜひ最後まで読んでみてください。
- 教育業界・学習塾で10年以上勤務。
- 500人以上の生徒に学習・進路指導
- 指導した受験生の合格率 94.7%
- 学習塾で「情報」科を指導・プログラミングの講師
- 「X」で情報Ⅰの語句チェック配信中(@kotozeni)
目次
「情報I」とは高等学校で学ぶ科目の一つです。学習指導要領の改訂とともに2022年度に必修化されました。
高校の情報科は、Society 5.0という新たな社会の変革に向けて、子供たちが必要とする資質や能力を育む重要な教科です。情報科の目的は、情報に対する科学的な視点や考え方を培うこと。問題の発見や解決に向けて情報と情報技術を効果的に活用する知識や技能を身に付け、実際の社会で活躍する力を育むことです。また、情報社会に積極的に参加する態度も大切にしています。
具体的には、「情報I」は問題解決の視点から事象を捉え、情報技術を活用する力を養うために新設されました。これにより、プログラミング、データ分析など、現代社会で求められるスキルがより充実したカリキュラムが提供されることになりました。
さらに、共通テストでも2025年からはプログラミングを含む「情報」科が新設される予定です。
情報Iの範囲は
- 「情報社会の問題解決」
- 「コミュニケーションと情報デザイン」
- 「コンピュータとプログラミング」
- 「情報通信ネットワークとデータの活用」
に分かれており、それぞれの範囲で学ぶことの例を以下で紹介します。
情報社会の問題解決
- 情報の特性
- 知的財産権
- 情報セキュリティ など
コミュニケーションと情報デザイン
- 情報デザインとプレゼンテーション
- 2進数・16進数
- 文字のデジタル表現 など
コンピュータとプログラミング
- コンピュータの基本構成
- アルゴリズム
- プログラミング など
情報通信ネットワークとデータの活用
- 通信プロトコルとパケット
- データベースと情報システム
- データの分析 など
高校で学ぶ情報Iでは「コンピュータとプログラミング」の章でプログラミングを学ぶことになっています。学習指導要領に沿って言えば、実は小学生でもプログラミングを学ぶことになっており、それが注目されるきっかけにもなりました。ではそのプログラミングの章で学ぶ内容はどのようなものなのでしょうか。
「情報I」の「コンピュータとプログラミング」では、コンピュータの仕組みからアルゴリズム、プログラミングまで幅広い内容を学ぶことができます。このプログラミングの学習は、中学校技術・家庭科技術分野の内容「D情報の技術」を踏まえて展開されており、現代社会で必要なスキルを身に付けるための重要な要素となっています。
情報Iで学ぶプログラミングについては、プログラムを作るために必要な考え方(アルゴリズムなど)を勉強することになります。プログラミング言語は「Python」や「JavaScript」、「VBA」などが候補にあり、どの言語を選択するかは学校の先生が選ぶことになっています。実際にどの程度のプログラムを実践として制作するかは指導する先生の匙加減に左右されますが、プログラムの根底となる考え方については、学ぶことになっています。
高校生のプログラミング教育は、情報科の中でも重要な位置を占めています。現代社会で求められる技術力や発想力を育むために、プログラミングの学習は欠かせないものと言えるでしょう。
【高校 情報1】JavaScript?Python?大学入学共通テストで有利なプログラミング言語とは?情報で身につけたい能力や資質は以下の通りと制定されています。
情報と情報技術を活用した問題の発見・解決等の方法や,情報化の進展が社会の中で果たす役割や影響,技術に関する法・制度やマナー,個人が果たす役割や責任等について,情報の科学的な理解に裏打ちされた形で理解し,情報と情報技術を適切に活用するために必要な技能を身に付けていること。
様々な事象を情報とその結びつきの視点から捉え,複数の情報を結びつけて新たな意味を見いだす力や問題の発見・解決等に向けて情報技術を適切かつ効果的に活用する力を身に付けていること。
情報や情報技術を適切かつ効果的に活用して情報社会に主体的に参画し,その発展に寄与しようとする態度等を身に付けていること。
「情報II」って科目も「情報」科も聞いたことあるけど、どう違うの?
「情報I」と「情報II」と「情報」の違いと内容について、それぞれ詳しく見てみましょう。
まず、「情報I」は共通必履修科目として位置付けられており、問題の発見・解決に向けて情報を活用する力を養うことが主な目的です。具体的には、事象を情報とその結び付きの視点から捉え、情報技術を適切かつ効果的に活用する知識やスキルを身につけることを重視しています。
一方、「情報II」は選択科目として展開されており、「情報I」の基礎をさらに深めた内容が学ばれます。こちらでは、情報システムや多様なデータを適切かつ効果的に活用する力を養うだけでなく、コンテンツを創造する力も育成されます。このように、「情報II」ではより高度な情報の活用や創造が求められ、将来の社会での実践力を身につけるための場となっています。
また、「情報」は共通テストにおいて出題される科目名であり、その出題範囲は「情報1の範囲」と決まっています。国公立大学の受験には必須の科目になることが予想されます。
このように、「情報I」、「情報II」、「情報」という3つの科目は、それぞれに違いがあるのです。
【教科書がすごい】大人も「おお!」と驚愕する情報IIの内容 共通テスト「情報」対策に必要なことは?塾講師が解説!勉強法と参考書必修化された情報Iですが、実は教員不足が目立っています。
2020年5月時点で、共通教科情報科を担当している教員約5,000人のうち、高校教諭臨時免許状(情報)の授与を受けた者および情報の免許外教科担任の許可を受けた者は約1,200人でした。2022年5月にはこの数字が約800人に減少しており、情報科の指導体制の充実が進んでいることが示されています。
一方で、地域別にみると、都道府県・政令指定都市65自治体のうち、東京都など16自治体では全ての教員が情報免許状を保有している一方で、長野県や栃木県などでは「免許外教科担任・臨時免許状」を持つ教員が6割を超える状況が見られます。地域によって配置状況に差異があることから、今後も情報科教員の配置の均等化に向けた取り組みが求められていることが分かります。
情報科の充実した指導体制を築くためには、情報免許の取得や免許外教科担任の許可を受ける教員の数を増やすことが重要です。地域ごとの差異を埋めるためにも、今後も教員の免許取得の促進や配置の見直しが行われることでしょう。
【対策あり】大学入学共通テスト情報I対策について塾目線での懸念点3つとは?「情報Ⅰ」も、他の科目と同じように定期テストが行われる科目です。そこで、ここでは「情報Ⅰ」の定期テストで出題された問題を(一部編集して)2つご紹介します。
◆次の問題解決に関する文章のア〜イに適する語句を、下の語群から選びなさい。
問題解決の手順を繰り返し、問題を継続的に改善していく方法のひとつにアサイクルがあります。この方法は、イの順に行い、フィードバックにより新たに見出された問題点から再度この過程を繰り返します。
【語群】
① CAD ②ブレーンストーミング ③PDCA ④実施、評価、計画、改善 ⑤計画、実施、評価、改善⑥評価、実施、計画、改善
次のPythonプログラムにおいて、次の値が入力された際に実行結果として表示されるものを選びなさい。
def f(x):
s = 1
for i in range(x):
s = s * x
return s
N = int(input('input N = '))
print('answer = ', f(N))
#実行結果
answer = ウ
Nに2を入力した場合、実行結果に表示されるのは、ウ
一つ目の問題は国家資格のITパスポートにも出題されるような内容、二つ目の問題はプログラミングのソースコードを読み解く問題です。このように定期テストでもプログラミング問題が出題されているのです。
ここからは「情報I」科の学習方法を紹介します。
「情報1」の学習はまずは語句や単語を覚えることが大切です。情報Ⅰの範囲には暗記が中心とも言える箇所もあります。
基礎用語を暗記したのちは、アウトプットして基礎問題を解けるようにしましょう。
基礎用語のアウトプットには一問一答型アプリケーション「情報1 一問一答トレーニングGYM」を活用しましょう
このアプリケーションは
- 教科書に掲載されている基礎用語およそ300語に対応する問題を収録
- 「情報関係基礎」過去問から再編集した入試レベル問題も収録
しているため、定期テスト・共通テスト対策に直結します!
▶︎こちらの記事でも紹介しています。
【ChatGPTと開発】高校「情報1」一問一答アプリプログラミング問題は大問の1つとして設置されることが予想されます。
しかし、2023年2月に実施された東進ハイスクールによる「体験模試」ではプログラミングの正答率はわずか3割程度にとどまったということも報告されています。
ここからもわかるように、多くの生徒がプログラミング問題を苦手としているのです。
そのため、プログラミング問題に早期に強くなることで差をつけることができます。
まずはコチラの記事で基礎となる項目をしっかり理解するようにしましょう。
【情報I】プログラミング問題に強くなる10個の基礎(苦手な人必見)また、基礎的なプログラミング問題に特化した問題集を作成したのでぜひ活用してください!
【高校情報Ⅰ】プログラミングが苦手な人必見!疑似言語コードの読み解きを1ヶ月でマスターする基礎問題集
【情報1】1ヶ月完成!プログラミング基礎問題集30題この参考書は
- 教科書に載っている基礎内容を網羅している
- 穴埋め形式の問題集でアウトプットできる
という特徴があり、初めの一歩としてこれ以上ないくらい最適なテキストになっています!
▶こちらの記事でも詳しく紹介しています。
高校情報Ⅰ おすすめ参考書・問題集【2024年2月】最新書籍と選び方高校「情報」科は、Society 5.0に向けて必要な資質や能力を育む重要な教科として位置付けられています。
情報Iでは、問題の発見・解決に向けた情報活用力を養い、情報IIでは更なる深化と創造力を育成することを目標としています。
情報科においてはプログラミング教育は欠かせない要素であり、共通テストにも出題されます。
▶︎こちらの記事では共通テスト「情報」の対策について詳しく紹介しています。
共通テスト「情報」対策に必要なことは?塾講師が解説!勉強法と参考書「情報」科の特徴と内容を正しく把握して、早くから対策できるように準備していきましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が少しでも参考になれば幸いです。
それではまたここで会いましょう!
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